広島経済レポート|広島の経営者・企業向けビジネス週刊誌|発行:広島経済研究所

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  • 掲載ニュース― NEWS ―

    今週の表紙
    観音新町に整備工場併設の新本社 / 藤井 一裕 氏
    NEWSなひと
    12月に創業50周年 のぼり旗で業界トップへ成長 / ポップジャパン 熊本 卓司 社長
    M&Aで2月就任 5年で売上高5倍目指す / ミシマ酒販 杉村 拓海 社長
ニュース一覧
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グルメ&ナイト― GOURMET and NIGHT ―

話題のお店を取材!
tomo coffee / 茅 智美 代表

9月にオープンしたカウンターだけの小さなカフェ。ドリップコーヒー(500円)、カフェラテ(550円)ほか、手作りの日替わりケーキ(600円〜)やスコーン、フィナンシェなどの焼き菓子を出す。
「店内を彩る椅子やランプは数年かけアンティークショップなどで買いそろえた。イタリアやフランス製の陶器、宮島焼きなど約20種類からドリップコーヒーのカップを選べるサービスを行い、写真映えすると好評です」
 代表は3人の子どもを育てながら10数年間、レストランの調理場などで経験を積んだ。女性向けセミナーをきっかけに起業を意識。複数のコーヒー教室で入れ方などを学び、開業を延期したコロナ期間中は製菓専門学校の通信課程で腕を磨いた。
「SNSを見て訪れる20〜60代女性が多い。ゆっくり過ごせる居心地の良い空間づくりと味の追求を怠らず、何度も来たくなる店を目指します」
 数年内に地元の庄原にも出店したいと意気込む。

    INFORMATION
  • ◆住所:西区都町13-11
  • ◆平均予算:1000円
  • ◆座席数:6席
  • ◆営業時間:午前10時〜午後6時
  • ◆定休日:不定休
  • ◆営業日:開店日はインスタグラム(tomo_coffee_hiroshima)で公開
  • ※発行当時の情報となります。過去の記事につきましては、最新情報を掲載店さまにご確認ください。

スポーツ応援談― SPORTS TALK―

経営者が語るスポーツ「愛」
ビーライフバンクラ / 西本 進之助 社長

安佐北区安佐町久地で木製建具を製造。父の耕一からバトンを受け、昨年3月から3代目社長として社業発展にまい進しています。
 安佐南区生まれで、小学2年に地域の軟式野球チーム「安佐クラブ」で競技を始めました。小柄で非力だったことから、当時参考にしていたのは東出輝裕選手。171センチという体格ながら、俊足・巧打・堅守の内野手として二度のベストナインを獲得。そのプレースタイルを自らのイメージに重ねるように、テレビ画面にかじりついて観戦していたのが懐かしいですね。その後は伝統の広商野球に憧れて進学。地域の「トップ選手」が集う中、特に印象深いのは1学年上にいらした現ソフトバンクホークスの柳田悠岐さん。「ロング」というあだ名が付くほど当時は線が細かったものの、打撃センスはピカイチ。私が2年時にサードでレギュラーを勝ち取り、球界を代表する好打者の柳田さん(3番センター)とスタメンを張れたことは今でも誇りです。また亜細亜大学で活躍中だった岩本貴裕さん(現カープスコアラー)もオフシーズンによく訪れ、我々後輩にも分け隔てなく気さくに声を掛けてくださるなど、温かいOBや先輩、仲間たちに囲まれた充実の高校生活でしたね。
 勝敗だけでなく、県民を元気にする、子どもに夢を与える、そして広島の街を一つにするカープはなくてはならない存在です。新井監督の下、来年も広島を熱く盛り上げてほしい。

コラム― COLUMN ―

                                   
記者が注目する「こぼれ話」
メンタル不調と睡眠

せっかく築いてきたスキルやキャリアが途切れると当人はむろん、会社の痛手も大きい。とりわけ人材確保に難儀する中小企業にとって有為な人材が突然、休職や退職すると、たちまち経営の土台さえ揺さぶられる事態になりかねない。思うように働けなくなった本人はなおつらいし、人生そのものが大きく揺らぐことになる。
 メンタルヘルスの重要性が叫ばれて久しい。2022年度の国の調査によると仕事や職業生活に「強い不安、悩み、ストレスがある」と感じている労働者は約8割に上るという。ドキリとされた経営者も多いのではないか。業務による心理的負荷が原因になった精神障害に対する労災補償の請求、認定件数は共に増加傾向をたどる。メンタル不調の要因はさまざま。県内約6万事業所・100万人超が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)広島支部が行ったメンタルヘルスに関する事業所実態調査で「メンタルヘルスと〝睡眠〟との密接な関係」が浮き彫りになった。 
 21年度の健診受診者27万人弱(35〜74歳)のうち、運動や食事などの生活習慣を改善する必要がある人などの割合を超えて「睡眠で休養が取れていない」と答えた人の割合が全国平均と比較して突出して高い。
 疾病別の入院外医療費では「精神及び行動の障害」が全国平均を上回り、女性の方が高い。22年度には健診やレセプト、傷病手当金支給決定データからメンタル系疾患を3階層化し、軽度のメンタル不調予備軍(睡眠で休養が取れず、かつ歩行か身体活動の習慣がない・就寝前の摂食・朝食抜きなど)は、27万人弱中約3人に1人が該当する。
 メンタル系疾患による医療機関の受診者と手当金受給者(休職者)を合わせた中・重度は100人に7人。受給資格喪失者(退職)のうちメンタル系疾患は13.5%。どの階層も働き盛りの男女40〜50代の割合が高い傾向が見られた。
 睡眠不足でメンタル系疾患を発症するリスクは睡眠で休養が取れている人と比べ1.25倍高い。これに運動不足などが加わると1.29倍に。松原真児支部長は、
「睡眠不足とメンタルとの深い関係が明らかとなった。特に40、50代になると公私共に重い責任がのしかかる。気になって眠りは浅く、疲れのとれないまま翌朝を迎える。負のスパイラルから早急に脱け出さないとリスクはどんどん大きくなる。長時間残業もいとわない猛烈な働き方が当たり前だった一昔から一転。働き方改革に取り組む動きも業種を問わず広がってきたが高齢化で生産労働人口が減り業務量は増える一方。働き方改革との狭間で責任感の強い人ほどストレス度は高い。切り札となるのが健康経営の推進。経営者が健康経営に取り組んでいない事業所では退職リスクが2.8倍となった。大規模事業所は自助努力できるが、産業医が不在の中小には限界がある。メンタル疾患は長期化しやすい。保険者として心の健康に向き合い、予防策も発信する必要を感じている。広島産業保健総合支援センターとの連携を強化し、中小事業所の支援体制を拡充していく」
 問診回答を踏まえ、1〜3月に対象者へウェブアンケートを行って生活習慣などの行動分析〜問題提起〜行動変容を促す。1月に開くセミナーで〝予防策〟を伝える。誰しも陥る可能性のあるメンタル不調。揺るがせにできない。

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